感覚情報を伝える視床から行動選択を担う線条体への入力は、目立った刺激に注意を向けて進行中の行動を修正すると考えられている。線条体のコリン作動性介在ニューロンは、視床線条体入力を受けて興奮し、アセチルコリンを放出する。線条体はストリオソームとマトリックスの機能領域に分かれる。ストリオソームではμオピオイド受容体刺激がGABA伝達を抑制し、アセチルコリンはその抑制作用に拮抗した。このアセチルコリンによる拮抗作用はM1ムスカリニック受容体とPKCを介していた。こうしたコリン作動性介在ニューロンによる作用は、注意のシフトによって行動を修飾するメカニズムの一つであろう。
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