造血幹細胞移植に応用することを目的として、三次元固定処理フィーダー細胞上で造血系細胞を培養することにより、造血系細胞の増幅を試みた。フィーダー細胞の種類、フィーダー細胞の処理方法(三次元固定、三次元凍結保存)、および造血系細胞の播種密度が造血系細胞の増幅度におよぼす影響を調べた。その結果、3種類のフィーダー細胞の中では C3H/10T1/2 細胞が造血系細胞の増幅に適していることがわかった。また、三次元固定処理と三次元凍結保存処理を比べると、造血系細胞を高密度に培養したときは増幅度に違いはなかったものの、密度が低くなると三次元凍結保存処理の方が高い増幅度が得られることがわかった。
|