加工性の低いAu-5Pt-8Nb合金をスウェージング加工することで,加工中の割れを抑制して線材を作製することに成功した。一方,加工中に微量不純物元素を吸収して磁化率がやや上昇するため,組成をAu-5Pt-7Nbに変更した。この合金線材は,熱処理により引張強さと伸びのバランスを,540MPa・25%から630MPa・13%まで変化させることができた。動脈瘤クリップの試作では,焼鈍により軟化させた線材を成形後,時効硬化処理を行うことでクリップに必要な閉鎖力を確保できた。一方,クリップのループ部でアーチファクトが生じることがわかり,ループを用いないクリップデザインが必要とわかった。
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