小学校生の走運動の循環モデルを作成し、36点の運動観察的な動作の評価尺度を構成した。小学生553名を対象に50m走の中間疾走部の動作画像並びに走速度を分析し、構造方程式モデリングにより走運動循環モデルが妥当に走運動動作を評価できていることを確認した。また、習熟度レベルに応じた走動作の重要性を明らかにし、小学1~4年生では、学年が進むにつれて重要となる動きが項目反応理論の結果から順序だって説明でき、走動作と走スピードとの高い関連性が確認できた。小学校5・6年では、走スピードは向上するが走動作が向上せず、思春期の急増期に動作がうまくできない時期が存在することが明らかとなった。
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