運動が脳性麻痺者の脳及び筋代謝にどのような影響を及ぼしているのか、近赤外線分光法(NIRS)で脳と筋の同時測定を試み、健常者と脳性麻痺者の比較検討をした。NIRSの中の酸素化ヘモグロビン濃度長は、健常者では運動時には脳は増加し、筋では減少した。また、運動時では脳は増加し、筋では減少するという一定の波形を示した。一方、脳性麻痺者では運動時では脳は減少傾向を示し、筋でも減少傾向を示した。また、健常者のようにNIRSの一定の波形の傾向を示さなかった。最近の研究ではNIRSは姿勢や体動に影響され、姿勢と運動異常を示す脳性麻痺者では更なる検討が必要である。
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