本研究の目的は,スピードスケート選手のストレート滑走動作の技術的特徴を発育発達の観点から横断的に明らかにすることであった.身体の形態的な発育発達に伴って,下肢のパワー発揮能力は,男女共に段階的に向上していくことが明らかとなった.技術的要因をみると,氷をプッシュする際の爆発的パワー発揮に強く影響する股および膝関節の伸展に関与する大腿角に発育発達に伴う変化がみられた.これらのことから,小学生においては大腿を水平位に近づけた低い姿勢をとることが困難であり,発育発達に伴ってこの能力は獲得されていくことが明らかとなった.
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