運動習慣が認知機能とバイオマーカーに与える影響を検討することを目的に、高齢軽度認知機能 障害(MCI) 患者を運動介入群と非介入群に無作為に割り付け観察期間(6か月)前後の神経心理テストと髄液中Aβ42、リン酸化tau蛋白の変化を検討した。期間中に計13名の参加者を登録、11名の結果を集計した。中間解析では運動習慣による認知機能低下抑制効果は認められていないが血中BDNF濃度は介入群において増加が認められ、観察期間中の髄液Aβ42とリン酸化tauの変化の間には強い相関が認められた。限られたサンプル数ではあるが観察されたバイオマーカーの変動は、運動介入の中枢神経機能への影響を示唆すると考えられた。
|