倒産の可能性を持つ企業等が発行する債券価格の決定メカニズムが内包するパラメータの統計学的な推定が本研究の目的である。Duffie+Singleton(1999)は企業倒産を停止時刻で表現することにより理論を構築した。そこで、倒産時刻を決定するHazard関数の推定が問題となる。本研究では市場に於ける債券価格よりImpliedにHazard関数の推定を行ってきている。基本となるのはTakahashi(2011,APFM)である。問題は推定等はリスク中立世界で行われ実世界に於ける倒産確率との比較が困難である。本研究ではリスク中立で求められた推定量を実確率の世界に変換する方策を探求した。
|