本研究は、アジア・オセアニア地域企業を標本とし、海外進出の際にCBMAとGFFDIのいずれを選択するのか、その決定要因と経営パフォーマンスの関係について検証した。本研究の結論は次の通りである。第一に進出相手国の人口規模、一人当たり所得、法人税率、はCBMAとGFFDI双方の選択を促す。第二に進出相手国の投資家保護法制の整備は、企業にCBMAを選択する誘因を与える。第三に進出相手国の知的財産法制の整備は、GFFDIを選択させる。第四にすでに進出相手国への進出実績がある場合は、GFFDIが好まれる。第五に海外進出前に累積株価収益率が高い場合はGFFDIが選択される確率が高い。
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