研究課題/領域番号 |
24530625
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
林 拓也 奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (90322346)
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キーワード | 社会階層/階級 / 社会的距離 / 職業認知 / 階層/階級意識 / 計量社会学 |
研究概要 |
1. 前年度の予備調査において問題があると判断された回答の偏りに対する対処、および提示する職業名の改変が妥当であるかを確認するために、小規模のサンプル(207ケース)を対象として、第2回目の予備調査を実施した。これによって得られたデータを分析することを通じて、上記のチェックを行い、より大規模なサンプルを対象とした本調査を行うことが可能であると判断した。 2. 予備調査で用いた調査設計(設問・Web画面)を踏襲しつつ、本調査を実施した。まず職業属性のみを先行して尋ねるスクリーニング調査を実施し、28,468ケースが回収された。次に、性・年齢・職業グループによる本調査配信対象の人数割り付けを行い、あらかじめ設定した各グループの回収目標数(合計2,000ケース)に達するように配信を行った。結果として、A票1042ケース/B票1027ケース、合計2069ケースが有効回答として得られた。 3. 回答として得られた情報のうち、本人および父親(または保護者)の職業・産業に関する自由記述回答については、あらためてコード化が必要になるため、(1)東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターの協力を得て【注】、コードの候補を絞り込んだのち、(2)候補となるコードに基づいて、最終コードを確定させる作業を、アルバイト大学院生の協力により実施した。 【注】職業・産業情報のコーディングに当たり、東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターが提供する自動コーディングシステムを利用した。 4. データ・チェックを行い、分析を行うためのデータの形式として整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度の予備調査で設問に関する問題が生じたが、再度、予備調査を行うことで改善の見通しが立ち、またそれに基づいて、すみやかに本調査を実施することができた。自由回答のコード化、データ・チェックも済み、当初の予定通り、分析を行うためのデータを整えるに至ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本調査により得られたデータの分析を行う。データの基本集計が終わった段階で、要点をまとめた調査報告レポート(速報版)を作成し、調査時にそのレポートを希望すると回答した人に対して、すみやかに配信する。また、さらなる分析を通して、本調査研究の学術的意義を明確にするための検討・報告を推進する。
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次年度の研究費の使用計画 |
残額の6,994円は、25年度で使用した経費の端数である。 26年度は10万円(直接経費)が計上される。その使途は、Webによるレポート配信作業(委託)に7万円、また分析・報告に係る消耗品の購入に3万円を見込む。
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