社会的距離とは、社会集団間の親-疎の程度を表す概念である。この研究では、さまざまな職業に対する認知的な距離を測定した上で、その距離構造がどのような要素(次元)から構成されているか、またその距離認知を規定する要因が何であるかを探求する。その主要な知見として、第一に、職業への距離認知の次元構造として、地位/性別職域分離/自律性/営利組織ホワイトカラー ― 技能職という4次元が主軸であることが明らかとなった。第二に、職業への距離認知の規定要因として、自身の職業属性のほか、協働機会と、私生活上の関係(パーソナルネットワーク)が影響していることが確認された。
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