本課題は、人事評価が評価対象者の今後の活動や学習に活用されるための条件を検討した。人事評価の活用には、人事評価のフィードバック時に同時に行われる目標設定と評価面談が関わることが示唆された。目標設定時の面談での管理者の参加的手法や目標達成のための道具的サポートが、部下の目標達成行動に影響していた。人事評価面談では、管理者の部下の仕事の知識、面談参加の促進、現状と目標状態を明らかにするフィードバックが、メンバーの評価面談の満足度や有用性認知に関係していることが明らかになり、以降の活用につながることが示唆された。また、面談における管理者の学習促進行動は、部下の学習行動と関連していることが示された。
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