置換規則力学系はより一般の力学系に生ずる自己誘導構造をモデル化した力学系であり文字を文字列に置き換える操作で生成される。置換規則力学系は強混合的にならない硬い力学系で、非自明なスペクトルを持つか否かは拡大係数が Pisot 数であることを同値である。本研究では既約 Pisot 置換規則力学系が純離散スペクトルを持つという予想に挑戦した。結果としてJ.Y.Lee の共同研究で純離散性と同値な Overlap 一致条件と強一致条件との関係を明確にし、さらにJ.Y.Lee, F.Gahler との共同で既約 Pisot で trace が3未満で予想が成立していることを確認した。
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