研究成果の概要 |
一般セルバーグクラスに属するゼータ関数の係数和から生ずる誤差項について, そのトング型の公式を導いた.それを応用し,3次元非対称約数問題において未解決であった場合の, 誤差項の2乗平均の漸近式を求めることができた.これは1987年のイヴィッチの予想の部分的解決になっている.数論的誤差項の離散和と連続和の差の研究において新しい表示式を考案し,より高次の場合や, ランキン-セルバーグの場合にも両者の差を研究した.南出の先行研究の一般化として, ζ(s) の k 階導関数と l 階導関数の積の場合を考察し, 対応する数論的誤差項の上からの評価を指数対の理論を使って求め, 南出の結果の改良を与えた.
|