変分原理と呼ばれる、与えられた関数の族のなかで最適なものを一定の条件下で求めるための一つの考え方が知られている。この方法を主に用い、双曲多様体と呼ばれる幾何学的対象を適切に分割する方法を求めるのが、本研究の目的であった。 研究期間内の成果として、orthoscheme と呼ばれる四面体の体積の変化が、ユークリッド空間内の四面体の体積の変化とは異なることを示すことができた。この四面体は、双曲多様体の分割にも用いられる。この結果は、変分原理の一種である Schlaefli の公式を活用して得られたものである。この結果を研究論文として発表するとともに、国内外の研究集会で発表した。
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