研究課題
基盤研究(C)
一次元量子可解系であり、単電子デバイスの数学的モデルでもある「量子グラフ理論」にあって、量子グラフの素要素である「特異節点」の散乱行列の数理的解析と分類を行い、それが含意する物理的性質の解明を行った。その過程でモデュラー交換対称性を持つユニタリーかつエルミートな行列の数学的特徴づけと分類、具体的な構成法について、幾つかの定理を発見した。応用として、外場によって制御可能な量子流束を持つ量子グラフによる「量子フィルター」の模型を考案した。
数理物理・物性基礎