本研究ではいろいろな物性を制御可能な発光材料の開発を行った。特に本研究では,発光材料として金錯体に着目し,これらに液晶性を付与することで分子凝集構造までを制御して,より高機能材料を創成することを目的とした。いろいろな分子構造の化合物を合成し,液晶性と分子構造の相関を検討してた結果,分子長軸と短軸の比を適切に設計することで,室温から幅広い温度範囲で液晶性を発現することを見出した。また,金錯体においては規則性のある凝集状態にあるときに発光効率が増大することや,らせん構造により発光効率が増大するという新現象を見出した。
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