超臨界流体下で応力測定が可能な装置を作製した。超臨界二酸化炭素下でポリフッ化ビニリデンフィルムを延伸すると大気圧下に比べて応力が低下して大きな変形回復性を示すようになるのに対して、ガスバリア性フィルムでは材料中に含まれている水が抽出されることで逆に応力が低下することが見出された。また、ポリプロピレンフィルム試料を二酸化炭素下で配向結晶化させると、大気圧下では剪断方向に対して平行方向に長いフィブリル構造が形成されるが、2MPaの二酸化炭素雰囲気下では剪断誘起相分離が発現して、剪断方向に対して垂直方向に長い密度揺らぎに由来するマイクロメートルオーダーのバンド状構造が形成されることが見出された。
|