車に乗せられている幼児の安全確保のため、振り子式のチャイルドベッドを倒立振り子のようにアームで支え、その回転減衰を制御することで衝突時の幼児に作用する衝撃力を許容値以下に抑えることのできる安全装置を提案した。衝突初期に衝撃力を緩和できる振り子式と動き出し難さから寝台の移動距離を抑えることのできる倒立振り子式の特徴を併せ持つ点、車上の装置であることからエネルギー消費の少ないセミアクティブ制御を適用した点が特徴である。そしてシミュレーションにより-30Gの衝突加速度を車内の限られた空間内でも-24Gに減らせることなど基礎的なデータを集めて設計指針を得ると共に模型実験によりその有用性を確認した。
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