最終氷期最寒冷期の地層で昆虫化石の発掘調査を実施した。また、最終氷期の日本に広く分布していた甲虫が現存している可能性のある地域(日本アルプス高山帯、アラスカ・ツンドラ地帯、礼文島など)において、野外調査を実施した。古気候の解析に用いるため、日本を含む東アジアおよびアラスカの気象測候所におけるデータを、インターネットを用いて収集した。大阪市立自然史博物館に所蔵される甲虫類標本の同定をすすめ、化石同定用の分解標本の作製を行なった。最終氷期最寒冷期の気温低下について具体的に、長野県野尻湖での産出例を基に示したほか、青森県つがる市で産出した最終氷期最寒冷期の昆虫化石について、まとめた。
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