高圧ストップドフロー分光・蛍光光度計システムを構築し、装置の性能を検証した結果、吸光度測定は十分に可能であったが、タンパク質内在性のトリプトファンによる蛍光測定はできなかった。本装置を用いて大腸菌ジヒドロ葉酸還元酵素(ecDHFR)の野生型とD27E変異体、および、深海微生物Moritella profunda DHFR(mpDHFR)の酵素化学的パラメーターの圧力依存性を測定した。その結果、ecDHFR野生型と比較してecDHFR D27E変異体とmpDHFRではKmの圧力依存性が小さく、活性部位周辺の溶媒への露出に伴う水和量の増加がDHFRの深海への適応に重要であることが示唆された。
|