昆虫病原性糸状菌Nomuraea rileyiのC14スフィンゴシン存在下での発芽誘導機序の解明をプロテアーゼ解析手法を用いて試みた.スフィンゴシンで誘導発芽させた胞子について,二次元電気泳動により特異的なタンパク質を21個検出した.これらのタンパク質に対し質量分析を用いタンパク質の同定を試みた.その結果,15スポットについてタンパク質を同定した.また,機能未知であった6スポットはさらに相同性検索により機能性タンパク質の推定を行った.その結果,代謝関連酵素群および生体防御に関与するタンパク質群が同定され,発芽促進に際してこれらのタンパク質発現が亢進していることが明らかとなった.
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