食生活の乱れは、生活習慣病の原因となることが知られているが、その機構については不明な点が多い。近年、生活習慣病の発症・進展に炎症反応が深く関与していることが明らかにされてきている。そこで本研究では、現代人の不規則な食事(欠食やまとめ食い・ドカ食い)により誘導される炎症反応について知見を得ることを試みた。実験動物を絶食させた後、標準食(炭水化物70%)で復食させると、肝臓で炎症反応が誘導した。炎症の誘導には、TLR2シグナル経路の関与が認められた。予想に反して復食による炎症反応の誘導には、食事性脂質ではなく炭水化物、特にフルクトースよりもグルコースの影響が大きいことが判明した。
|