閉鎖循環型飼育下で,クルマエビの雌1×雄1交配を行い,採卵した受精卵を3等分し,18,24,30℃の異なる水温で種苗生産を行った.各水温区で性比を調べたところ,高水温では雌が多くなる傾向がみられた.高水温区について,既存のRFLPマーカーで解析を行ったが,本研究で作成した家系では当てはまらなかった.引き続き家系を維持し,検定交雑による確認とマーカー開発を行うこととなった. 副次的成果として,小型(500L)水槽の閉鎖循環型飼育においても交尾が確認されたことは珍しく,また,両親を生かしたまま行う人工交配についても成功した.今後の育種用家系飼育に貢献できると思われる.
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