柑橘の水分ストレス管理に重要な情報となる、園地からの蒸発散量を精密に推定する手法を開発した。 手法の開発に際し、土壌水分との関係を検証した結果、カンキツからの蒸散は、かなり土壌が乾燥した場合(PF2.0以上)まで変化しないことを明らかにし、糖度上昇のために強度の水分ストレスを与える時期までは、樹からの蒸散を推定する上で土壌水分は無視できると考えられた。また、FAOのガイドラインに示される作物係数を検証した結果、気象条件に応じて係数を大きく変える必要がないことが示唆された。 以上の結果に基き、数値気象モデルを用いて、大三島を対象に、20年間の10m解像度の日蒸発散量データを作成した。
|