津波などの災害農地を復旧する場合,そこで作物を栽培しても問題無いことの最終確認は非常に重要な作業である。微妙な汚染物質の影響を植物の生育状態から測ることは有望な確認方法の1つであるが,広く使われる光合成活性指標にはそこまでの感度は期待できない。一方,植物に温度・水環境の変動を2元的に与えてストレスを負荷すれば,光合成系の2元的な環境応答に汚染物質の影響が浮き彫りになることが期待できる。本研究では、植物の温度・水環境変動に対する2元的環境応答の簡易測定法を開発し,実際にインゲンマメ初生葉に適用した結果,本測定法が温度・水環境変動に対する2元的環境応答を高感度かつ簡易に測定できることを確認した。
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