in vitroで作成した耐性変異株45株の全ゲノム配列を決定し、バンコマイシン耐性(VISA)に関与する遺伝子を網羅的に同定し、その耐性メカニズムを解明した。二成分制御系因子の変異に加えて、rpoB、rpoCなどの制御的遺伝子の変異により、細胞のmetaboliteの流れが変化し、peptidoglycanの産生量が増加することとautolysis活性の低下が頻度の高い耐性メカニズムであった。さらにmetabolismの分岐点にある酵素をコードする数十の遺伝子の変異も同様の効果を持つ。そのため、MRSAのバンコマイシン耐性化は多様な遺伝子変異でおこり、結果的に高頻度に起こりえることを示した。
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