マイクロRNA(miRNA)は遺伝子をコードしない短鎖RNAであり、相補的に結合するmRNAの蛋白質への翻訳を抑制し、様々な細胞の生理機能を調節する分子である。本研究では癌患者におけるmiRNAの発現および機能と、予後との関係について調べた。肺癌患者においてmiRNA101-5pの低発現では予後不良であること、大腸癌患者においてmiRNA124-5pの低発現では予後不良であることを見出した。miRNA101-5pを細胞内に導入すると細胞増殖が抑制された。miRNA101-5pは細胞増殖に関与し、癌の治療効果に影響していることが示唆された。
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