白金系薬物は、繰り返し投与により重篤な過敏症を引き起こすことが知られている。また、白金系薬物であるカルボプラチンによる過敏症の既往のある患者では、末梢血のin vitroでのカルボプラチンの刺激により、好塩基球が活性化することが確認されている。本研究では、カルボプラチンによる好塩基球の活性化機序を解明するために、13名の患者(過敏症発症者5名、未発症者8名)を対象に研究を行った。その結果、カルボプラチンによる好塩基球の活性化はIgE依存性の反応であり、IgE受容体であるFcεRIの過剰発現を伴い反応性変化を引き起こすことが明らかとなった。
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