透析患者の血管アクセスルートの確保には動静脈シャント術(内シャント)かポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の動静脈間移植術(外シャント)が通常施される。しかし、末期腎臓疾患を有する患者においては内シャント術を施すのに適する血管が殆どなく、外シャントを血管アクセスルートとする患者が近年増加しつつある。不幸にも、外シャントを血管アクセスルートとして使用可能な期間は二年足らず、その治療や再手術に費やす医療保険コストが膨らみ、臨床上大きな問題となってきている。 本報告書ではイヌ外シャントモデルにおける薬物的と物理的な治療法に関する試みを紹介したい。
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