研究課題
基盤研究(C)
非翻訳RNAは腫瘍の増悪化に関与することが知られている。本研究で、非翻訳RNAの一種であるmiR-10bとHOTAIRがHOXD10遺伝子の発現を抑制し、卵巣がんの転移能を制御することを明らかとした。また、悪性黒色腫細胞、臨床検体で、KEAP1遺伝子についての新規フレームシフト変異を見出した。その結果、NRF2が恒常的に安定化すること、各種抗がん剤に対して耐性を獲得することを明らかにした。さらに肺がん培養細胞株での遺伝子発現相関の解析から、NRF2の発現と逆相関する遺伝子群も見出しており、NRF2は、腫瘍生物学的形質を獲得する過程で、何らかの非翻訳RNAの転写を介している可能性が示された。
分子生物学