病原真菌カンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)は、宿主内の血清に応答してステロール取り込みが起こり、真菌の感染成立に深い関わりがある。この取り込み機構において、1)血清成分中のトランスフェリン等による鉄欠乏がそのスイッチとなること、2)マウス感染モデルの実験から、ステロールトランスポータCgAUS1が真菌の感染成立に寄与していること、3)マンノプロテインCgTIR3 もステロールの取り込みに必要で、CgAUS1と同様に転写因子UPC2A、UPC2Bに制御されていること、4)ステロール取り込みには、CgAUS1 とCgTIR3 以外の因子も必要であることを明らかにした。
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