小児科病院からは呼吸器症状のある小児の鼻汁を、事業所職員の子供からは、毎週健康状態の聞き取りと、うがい液を採取して、中に含まれる呼吸器ウイルスを網羅的に検出した。小児科病院では患児検体の83%から1種以上のウイルスが検出された。最も多く検出されたのはA群ライノウイルスで、全検体の22%から検出された。事業所職員の子供8名からも継続して呼吸器ウイルスの検出を試みたが、頻度の高い児では、無症状の時に採取した検体の42%からウイルスが検出された。無症状時に最も多く検出されたのはA群ライノウイルス(5%)で、ライノウイルス感染による症状は多様であり、発症、重症化は宿主側の要因が大きいと考えられた。
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