研究課題/領域番号 |
24590981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
西原 利治 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (60145125)
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研究分担者 |
戸田 勝巳 高知大学, 教育研究部医療系, 准教授 (40197893)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | NASH / 肝発癌 / α-fetoprotein |
研究概要 |
Ar Am double knockout マウスの自然発癌過程では肝細胞の分裂に伴いα-fetoproteinの産生が誘発される。このdouble knockoutマウスはArKOの遺伝背景を有するためエストロゲンの合成酵素が欠失しており、ヘテロ接合体の交配によりホモ接合体を作る必要がある。目的とする個体の出生頻度は1/32と極めて低いので、目標とする個体数を得るためヘテロ接合体の増殖に努めている。 double knockoutマウスの成長は正常個体に比して遅い。得られた12匹中3匹はまだ6週齢に達していない。6週齢に達した9匹はいずれもインスリン抵抗性を示さなかった。8週齢時には9匹中3匹でインスリン抵抗性が観察され、12週齢に達すると8匹中8匹でインスリン抵抗性が観察された。12週齢に達した3匹について、週2回、エストロゲンの皮下投与を開始し、インスリン抵抗性の解除を試み、16週齢で明らかな改善を認めている。なお、48週齢に達した無処置対照群マウスでは5匹中3匹で、α-fetoprotein の産生を伴う肝細胞癌が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Ar Am double knockout マウスの自然発癌過程では肝細胞の分裂に伴いα-fetoproteinの産生が誘発される。このdouble knockoutマウスはArKOの遺伝背景を有するためエストロゲンの合成酵素が欠失しており、ヘテロ接合体の交配によりホモ接合体を作る必要がある。目的とする個体の出生頻度は1/32と極めて低いので、目標とする個体数を得るためヘテロ接合体の増殖に努めている。妊娠後、ヘテロ接合体が生殖年齢に達するまで30週かかることを考慮すれば、進捗状況はおおむね順調と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
目的とする個体の出生頻度は1/32と極めて低いので、目標とする個体数を得るためヘテロ接合体の増殖に努めており、順調に出生し、生殖年齢に達するのを待っている状況である。研究を加速するためにさらにヘテロ接合体の増殖に努めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
個体数を確保できれば、経時的な変化を計画書に基づき、着実に実行する予定である。
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