本研究では標準化可能な抗原提示細胞作製を目指した。HLA分子を欠損するK562をベースとし、自然な内在性抗原量に近づけるために転写量の調整ができるようにした。HLA-A24拘束性CMV由来ペプチドをモデル抗原とし、GFPやNGFRを共発現させて間接的に抗原量を推定した。当初のKozak配列による発現量調整は困難で、テトラサイクリン誘導型プロモーターにて広いレンジで発現量が調製できたが、キラーT細胞による認識は非常に高感度で抗原認識程度を調整できなかった。最終的にHLA発現量そのものを調整することで抗原発現量を調整する方法を選択し、収集した臨床検体の解析を行う予定である。
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