全身性エリテマトーデス様の自己免疫疾患を発症する、HIF-1α欠損キメラマウスの病態形成機序を検討した。B細胞特異的HIF-1α欠損マウスの解析より、自己抗体の産生はB細胞の分化段階の極めて初期にHIF-1αにより制御されている、あるいはB細胞以外の細胞においてHIF-1αが重要な働きをしている可能性が示された。一方、HIF-1α欠損キメラマウスで有意な増加が観察された制御性T細胞は、その生存には解糖系への依存度が低くCD2分子を介したアポトーシス促進因子Bimの減少が関与していることを明らかにした。
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