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2015 年度 実績報告書

非造影MRIによるステントグラフト内挿術後のエンドリーク検出法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 24591864
研究機関筑波大学

研究代表者

森 健作  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80361343)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードMRI / 大動脈瘤 / ステントグラフト / エンドリーク
研究実績の概要

大動脈瘤に対するステントグラフト治療に特有の合併症として瘤内への血流が残存するエンドリークがあり、造影CTによる術後の経過観察が重要である。しかし、大動脈瘤の患者では腎機能の悪いことがしばしばあり、造影CTが施行できず臨床的に問題となっている。本研究の目的は造影剤を用いず、MRIによりエンドリークを描出する画像診断法を開発することである。
初年度である2012年に動的、静的な液体をともに高信号として描出するbalanced turbo field echo sequenceに動的液体のみの信号を抑制するmotion-sensitized driven equilibrium pulseを加えることでエンドリークを描出できる可能性があることをファントム実験によって確かめた。研究成果は2012年11月にシカゴで開催された第99回北米放射線学会と2013年5月に軽井沢で行われた第42回日本IVR学会総会で発表し、2013年に論文をJournal of Magnetic Resonance Imaging誌上に発表した(38巻714頁-721頁)。
2012年度後半から2014年度にかけて、胸部または腹部のステントグラフトを施行した症例のうち、非造影MRIと造影CTの両方が施行可能であった46名の患者を対象とする臨床研究を行った。造影CTをreference standardとして、2名の放射線科医による独立した読影実験を行った。造影CTでは10例の患者にエンドリークが認められ、そのうち9例のエンドリークをMRIで2名の放射線科医が正しく診断した。また、3名の患者にアーチファクトによる偽陽性病変を認めた。非造影MRIのエンドリーク検出における感度は91%、特異度は91%、正確度は91%、陽性的中率は77%、陰性的中率は97%であり、おおむね良好な診断能を示した。研究成果は2014年12月にシカゴで開催された第100回北米放射線学会と2015年9月に東京で行われた第43回日本磁気共鳴医学会総会で発表し、論文が2016年に3月にEuropean Radiology誌の電子版に掲載された。最終年度は主に同論文の執筆と投稿を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Endoleak detection after endovascular aneurysm repair using unenhanced MRI with flow suppression technique: Feasibility study in comparison with contrast-enhanced CT2016

    • 著者名/発表者名
      Mori K, Saida T, Sato F, Uchikawa Y, Konishi T, Ishiguro T, Hiyama T, Hoshiai S, Okamoto Y, Nasu K, Minami M
    • 雑誌名

      European Radiology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1007/s00330-016-4315-5

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Detection of endoleaks after endovascular aneurysm repair using unenhanced MRI: feasibility study of motion-sensitized driven equilibrium-prepared balanced turbo field echo sequences2016

    • 著者名/発表者名
      Mori K
    • 学会等名
      Bi-Annual Meeting 2016, German-Japanese Radiological Affiliation
    • 発表場所
      Munich, Germany
    • 年月日
      2016-06-02 – 2016-06-06
    • 国際学会
  • [学会発表] MSDE併用BTFE法を用いた非造影MRIによるステントグラフト内挿術後のエンドリーク検出2015

    • 著者名/発表者名
      森 健作,斎田 司,佐藤藤夫,内川容子,古西崇寛,石黒聡尚,檜山貴志,星合壮大,岡本嘉一,那須克宏,南 学
    • 学会等名
      第43回日本磁気共鳴医学会総会
    • 発表場所
      東京ドームホテル(東京)
    • 年月日
      2015-09-10 – 2015-09-12

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公開日: 2017-01-06  

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