本研究では、トリプルネガティブ(TN)乳癌に焦点をあて、miR-210発現と臨床病理学的因子と予後との関係について検討した。原発乳癌を対象として、TaqMan microRNA assayシステムを用いてmiR-210発現を測定した。ER、PgR、HER2、EGFR発現の評価は免疫組織化学法にて検討した。ER陽性HER2陰性乳癌に比べてTN乳癌では有意にmiR-210発現が高値であった。TN乳癌においてmiR-210発現レベルが高いほど有意に予後不良であり、miR-210はTN乳癌における独立した予後因子であることが示された。
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