膵癌の大半は切除不能な進行癌であり、切除可能であっても再発率は極めて高い。抗癌剤曝露後の臨床試料比較から発現解析を行い、臨床病理学的アーカイブとリンクさせ耐性機構を同定/解明することを目的とした。膵癌細胞株の5FUに対するIC50値は、細胞種により1,000倍以上の感受性の差があり、自然耐性株の存在が明らかとなった。また膵癌細胞に対する分子標的薬の増殖阻止効果がおしなべて低いことを明らかにした。dCKの発現が高い程、膵癌切除後にGEMを再発予防として投与された場合の無再発生存期間が有意に長く、dCKが重要な抗癌剤感受性規定因子であることが示された。
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