研究課題
基盤研究(C)
癌を取り巻く間質や細胞は、腫瘍の微小環境に寄与し、腫瘍の進展に深く影響している。我々は、癌細胞とその微小環境との関わりを標的とした癌治療の開発を目的とした研究を進めてきた。上皮細胞が極性を失って運動性が亢進し間葉系の形質を獲得する上皮間葉転換EMTに注目し、肺癌細胞は、腫瘍間質や成長因子によってEMTが誘導され、浸潤・転移能を獲得し、さらに抗癌剤や分子標的薬への耐性を獲得することを発見した。中でも、TGF-betaおよびIL-6のシグナル系が癌間質におけるEMTに重要な役割を担っていることを明らかにし、肺癌に対する新たな分子標的に成りえることを示した。
肺癌