研究課題/領域番号 |
24592138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
小野寺 理恵 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60393328)
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研究分担者 |
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
鰐渕 昌彦 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30343388)
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20538136)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 幹細胞 |
研究概要 |
近年、再生医療で用いられる幹細胞は、既存の治療法を凌駕する複数のメカニズムで治療効果を発揮することが分かってきている。その中でも特に、採取が比較的容易で、培養技術が確立している体性幹細胞である間葉系幹細胞(MSC)は、骨・筋・神経などに分化することから、多疾患への臨床応用が期待され注目されている。我々はこれまで骨髄由来MSCについて検討した結果、動物実験の結果では、脳梗塞モデルへ骨髄由来のMSCを静脈内投与すると、脳の障害部位に細胞が遊走し、神経細胞保護、血管新生、神経再生を促すことで治療効果が得られることを報告してきた(研究業績参照)。また、我々が実施したヒトを対象とした臨床試験(脳梗塞12症例へ自己MSCの静脈内移植)の結果でも、安全性と効果が確認されている(研究業績参照)。例えば、臨床症状では、運動麻痺、言語障害、高次脳機能障害等の脳梗塞後遺障害が軽減され、また、MRI等の画像診断で病巣の縮小や脳血流の回復が確認されている。更に、細胞投与後1年以上が経過しているが、重篤な副作用は生じていない。 本計画は、さまざまな組織から採集した各種の間葉系幹細胞の細胞生物学的性質を各種の分子細胞生物学的・生化学的・遺伝学的解析手法を用いて比較解析すること、および、各種間葉系幹細胞のin vivoでの治療効果を比較解析することを主目的としている。今年度は、培養ラット間葉系幹細胞の分子生物学的解析手法を用いて行い(プロテインアレイ法)、データの収集を行っている。また、ヒト培養間葉系幹細胞を培養し、フローサイトメーターを用いて細胞表面マーカー分子を解析している。 以上のように、補助金は補助条件に従って、有効に使用されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本計画は、さまざまな組織から採集した各種の間葉系幹細胞の細胞生物学的性質を各種の分子細胞生物学的・生化学的・遺伝学的解析手法を用いて比較解析すること、および、各種間葉系幹細胞のin vivoでの治療効果を比較解析することを主目的としている。 今年度は、培養ラット間葉系幹細胞の分子生物学的解析手法を用いて行い(プロテインアレイ法)、データの収集を行っている。また、ヒト培養間葉系幹細胞を培養し、フローサイトメーターを用いて細胞表面マーカー分子を解析している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、各種間葉系幹細胞の細胞生物学的性質を各種の分子細胞生物学的・生化学的・遺伝学的解析手法を用いて比較解析することを継続する。また、各種間葉系幹細胞のin vivoでの治療効果を評価するために、脳梗塞、脊髄損傷モデルの神経疾患動物モデルに対する移植実験を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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