慢性炎症は、多段階の過程を経て癌化と関連している。ヒトパピローマウイルス(HPV)の遺伝子は、シグナル伝達を調整する物質と相互作用にて、発癌の中心的な役割を担っている。 陰茎癌におけるHPVの感染は、70%であった。HPV陽性例で、NF-κBの陽性率は、92.9%であった。他方、HPV陰性例で、NF-κBの陽性率は、16.7%であった。p53は、70%陽性であり、p40は、100%陽性であった。p40が、p53と比較して陰茎癌に特異的であった。陰茎癌における転写因子NF-κBの出現は、HPV感染陰性例よりもHPV感染陽性例において多く出現していた。
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