研究実績の概要 |
Gali Pragらが2011年のEMBO journalで報告しているbacteria内でubiquitylation cascadeをreconstituteするsynthetic biology methodを用いてgankyrinのmono-NEDD8化がbacteria (Rosetta BL21 cell)内で再構成できるかどうか検討した。Rosetta bacterial cellsで、GST-tagged human gankyrin、human UBC12、human MDM2をpGST-par2 plasmidにpolycistronicに発現させ、さらに、もうひとつのpHIS-par2 plasmidにhuman NEDD8、human APPBP1、human UBA3をpolycistronicに同時発現させと、in vitro gankyrin neddylation assayと同様にガンキリンはNEDD8修飾(mono-neddylation)をうけた。このmono-NEDD8化gankyrinはこの系を使い、GST fusion proteinとして精製、単離することが可能であった。In vivoでgankyrinのmono-NEDD8化修飾されるリジン残基(K)を決定する。上記のHEK293Tの系を用いて、human gankyrinのlysine(K)残基をarginine(R)に変異させた3HA-tagged human gankyrin(human gankyrinには16個のlysine残基がある)でのmono-NEDD8化をみる。N端から11番目のlysine残基がmono-NEDD8化された。野生型gankyrin、mono-NEDD8化修飾されないlisine・arginine置換変異型gankyrin、gankyrinのC端部分にdi-glycine(GG)を除いたNEDD8を融合した分子(mono-NEDD8修飾化ガンキリンの代替分子)の3分子の細胞癌化能を比較する。Mono-NEDD8修ガンキリンがヌードマウスでの造腫瘍性は最も高かった。Mono-NEDD8修ガンキリンが最も細胞フォーカス形成能は高かった。NEDD8修飾ガンキリンのp53, pRBポリユビキチン化能が最も高かった。よって、p53, pRBタンパク質の分解能も最も高かった。SCF型ubiquitin ligaseと同様にMDM2 E3 ligaseに結合するmono-NEDD8修飾化ガンキリンはMDM2のp53, pRBに対するE3 ubiquitin ligase能を活性化することがわかった。
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