中耳・耳管粘膜の分泌制御は中耳炎発症機序の解明、そして、その治療および予防戦略に重要である。本研究では、組織学的に粘膜下に豊富な耳管腺の存在を確認した。さらに、耳管組織の初代培養を行い、豊富な分泌顆粒をもつ耳管腺房細胞を分離できた。耳管組織では水チャネルであるアクアポリンの発現を認め、耳管腺分泌に関与していることが示唆された。また、臨床的には耳管開放症を診断するために、耳管開放症(疑い例を含む)301耳でインピーダンス法の波形を解析し、TTAG波形と比較検討し3タイプの波形を耳管閉鎖不全の所見として提示することができた。
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