研究課題/領域番号 |
24592555
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
松井 隆道 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40404876)
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研究分担者 |
錫谷 達夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40196895)
佐藤 真紀 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50423794)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 先天性サイトメガロウイルス感染症 / 聴覚障害 / 進行性難聴 |
研究実績の概要 |
新生児聴覚スクリーニングにおいてreferとなり、聴力の精密検査目的に受診した26例について乾燥臍帯のサイトメガロウイルス(CMV)検査もしくは、人工内耳植込術時に蝸牛から漏出する外リンパ液を採取し同様にCMV検査をおこなった。臍帯検査では陽性1例、陰性16例、結果解析中7例であった。リンパ液の検査は4例に施行されたがいずれも陰性であった。26例中高度難聴を来した8例に対して人工内耳植込術がおこなわれた。人工内耳の装用効果は良好であり、その後の装用効果の変化は認めていない。先天性CMV感染症による聴覚障害の治療に人工内耳は有効である。 臍帯検査でCMV陽性だった症例は極低出生体重児で出生時の血液のCMV-IgM/CMV-IgGともに陽性であり、尿中のCMVもPCRで陽性であり症候性の先天性CMV感染症に該当した。聴力の精密検査では聴性定常反応(ASSR)にても両耳高度難聴が確認された。現在は療育センターにおいて聴力の評価と療育が開始され検査を継続されている。 以前に先天性CMV感染症による進行性難聴をきたしバルガンシクロビルによる治療がおこなわれた症例は、引き続き定期的な聴力評価をおこなってきたがわずかに聴力の悪化を認めるが高度に進行はせず経過している。
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