顔面神経など分枝に富む神経の再建においては、複数の神経を利用して多元的に神経再生を図ることが必要である。利用できる神経源は限られているため、真に有効な神経縫合が求められる。本研究では、直径の異なる神経どうしの縫合、分枝の取り扱い方の2点に絞ってラットを用い研究をおこなった。 その結果、①神経縫合後の末梢側の神経再生は、最終的には末梢側の元々の軸索受け入れ可能性に負うところが大であり、末梢側には直径の大きいdonor nerveを選ぶことが望ましい、②臨床的には、障害を受けた神経や細い神経にいかに太い新鮮なdonor nerveを縫合しても効果が期待されない可能性がある、ことが明らかとなった
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