野生型マウス長管骨由来骨髄細胞の初代培養を用いたLPSの破骨細胞分化誘導活性化にはRANKLによる前処理(プライミング)が必要であった.カルデクリンはRANKLによるLPS応答能を増強させるプライミングステップを抑制した. LPS環境下おいてカルデクリンはRANKLによるプライミング効果を抑制することより,さまざまな炎症作用に対する予防薬として期待ができると考えられる.これまでに破骨細胞分化過程において,カルデクリンはRANKL刺激によるカルシウム・カルシニューリン系を介する転写因子NFATc1を抑制することで破骨細胞の分化誘導を抑制することが明らかになっている.
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