研究課題/領域番号 |
24593275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
三木 隆子 四国大学, 看護学部, 助手 (70552115)
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研究分担者 |
檀原 いづみ 四国大学, 看護学部, 准教授 (20295041)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 3年課程看護専修学校生 / 社会人学生 / 学習支援 |
研究概要 |
【研究目的】3年課程看護専修学校の入学者の約3割が社会人学生である。増え続ける社会人学生の学習支援の検討は急務の課題である。そこで社会人学生がもつ学習支援のニーズと教員の支援の実態を面接やアンケートで明らかにする。その結果から両者の間のギャップを確認し学習支援のあり方を考える。 【研究計画】平成24年度は、①社会人経験をもつ3年課程看護専修学校生がもつ学習支援のニーズ、②教員が社会人学生をどう認識し指導しているのかを面接調査で明らかにする。 【実施した研究成果】<調査>研究協力に合意の得られた近畿・四国地方の3年課程看護専修学校3校の3年生の社会人学生8名とその社会人学生を指導した経験のある教員7名に半構造化面接調査を行った。内容は社会人学生には講義・演習・研究・実習についての学習支援のニーズ等、教員には社会人学生をどのように認識し支援しているか等であった。調査期間は平成24年9月~11月。<結果>講義・演習・研究については社会人学生・教員で共通するカテゴリーとして、「勉強と私生活維持の調整が必要である」、「年長者としてのプライドとプレッシャーが同居している」等を抽出した。社会人学生独自のカテゴリーとして、「働く技術としての学習をしたい」、「看護教育について改善要求を持っている」等を抽出した。教員独自のカテゴリーとして、「社会人経験がプラスにもマイナスにもなる」等を抽出した。実習においても類似のカテゴリーを抽出した。社会人学生と教員の間で学習支援のニーズに対する認識にはずれがあり、教員は教員の認識に従い学習支援を行っていた。【今後の予定】結果は分析中であり、今後、社会人学生と教員に行うアンケート用紙を作成する。面接調査から得た社会人学生の学習支援のニーズと教員の支援の傾向について、平成25年度看護科学学会で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査に伴う倫理申請書の作成から倫理申請後、承認されるまでに1カ月くらいを要した。 調査対象者に協力の有無を打診して返事が得られるのに1校あたり1カ月くらいかかった。やみくもに協力の打診をして協力校が増えすぎても対応しきれないと考え、断られたら次の学校にお願いするという形ですすめていったので、データを収集するまでに時間がかかった。 質的研究のデータの分析に研究者が慣れていなかったので、経験者に指導を受けながら分析をすすめたことも遅れ気味の原因である。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者(現在も指導を受けている質的研究の専門家)を1名追加して、データの分析に信頼性を高めていく。質的分析で得られた結果をもとにアンケート用紙を作成する。全国の3年課程看護専修学校を対象にアンケートを行い、質的研究で得られた「社会人学生の学習支援のニーズと支援の在り方」の結果を検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
【次年度使用額が生じた理由】次年度使用額として15872円を計上しましたが、実際には余ったわけではありません。面接調査の際のテープ起こしを業者に何度か依頼して、最後の手数料が最終的に予想以上で4万円ほどになり、残った科研費で賄えず、私費で支払いました。結果的には次年度に残金を繰り越すことになりました。 【次年度研究費使用計画】以下の通りです。 物品費:30872円、旅費:147000円、人件費・謝金:100000円、その他:238000円
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