【研究計画】平成24年度に調査用紙を作成し、平成25年度に3年課程看護専修学校生(3年生)とその教員に行ったアンケート「学習及び学習支援に対する認識」の結果を分析する。まず、社会人経験をもつ学生(以下社会人学生と略記)と一般学生の「学習及び学習支援に対する認識」の結果を比較する。次いで、社会人学生と教員の「学習及び学習支援に対する認識」の結果を比較する。以上の分析から、3年課程看護専修学校の社会人学生の学習支援のあり方を考察し、学会発表及び論文発表を行う。 【成果】社会人学生と一般学生の「学習及び学習支援に対する認識」の比較:社会人学生は、自らの基本的学力・学習意欲・私生活の調整の必要性について、一般学生より有意に高く認識していた。講義・演習・実習・研究などの学習及び学習支援に対する認識については、社会人学生と一般学生の間に有意な認識の差はなかった。 社会人学生と教員の「学習及び学習支援に対する認識」の比較:社会人学生と教員の間では、60の質問項目のうち44の項目で有意な差があった。特に社会人の経験が看護の学習に及ぼす影響についての認識は、社会人学生と教員の間で大きな違いがあった。教員は、社会人学生との間に大きな認識の差があることを自覚し、社会人学生のもつ認識について理解する努力をはらいながら、学習支援を行う必要がある。 以上の内容について、第34回日本看護科学学会学術集会で発表した。論文は、インターナショナルNursing Care Researchに発表した。
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