研究課題/領域番号 |
24611022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
佐野 浩祥 立教大学, 観光学部, 助教 (50449310)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | リゾート / 観光政策 / 地域開発 |
研究概要 |
1987年の総合保養地域整備法(以下、リゾート法)に基づき、各地域で開発計画が策定され、その計画に基づいて様々な施設整備が行われてきたが、少なくないリゾート施設が破綻を迎えたことから、こうした開発は概ね「失敗」の烙印が押され、もはや忘れ去られた存在となっているきらいがあるが、本研究ではいわゆる失敗学の観点から、上述の開発計画や開発施設の全容を網羅的・体系的に把握し、地方政治も含めた具体的な開発過程や、その失敗の要因を精査していくことで、現在政府が進めている観光政策に対して提言が可能となることや、アーカイブとして広く公開可能である点に意義がある。 当該年度においては、上述のリゾート開発について当時から助言を行ってきた公益財団法人日本交通公社に協力を仰ぎ、同社が所蔵する多くの関連資料(各県の開発計画書、審議会議事録、リゾート関連雑誌記事等)を入手することができた。また、同社においてリゾート開発の案件に関わってきた研究員の数名にヒアリングを実施し、当時のリゾート開発の政治的背景やキーパーソン、各県の状況について把握することができた。他方、リゾート関連の書籍、雑誌記事の渉猟につとめ、入手できた情報を総合し、リゾート政策史年表の作成を行った。 また、各地のリゾート開発に関する基礎データを入手・整理するため、アンケートならびに現地ヒアリングを実施することとなっているが、現在アンケートの作成ならびにアンケート先である行政の担当部局の整理を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が2013年度に所属機関を異動することとなったため、本来研究を進めるべき年度末においてその他の業務に忙殺され、都道府県へのアンケート調査とヒアリング調査、リゾート需要把握のためのインターネット調査が完了していない。
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今後の研究の推進方策 |
2012年度に積み残した研究と2013年度に予定されている研究を着実に遂行し完了させるため、研究協力者などを確保してより効率的な研究体制を構築する。現地調査の日程を長期とし、一度の出張でより多くの対象地をまわるような工夫をする。
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次年度の研究費の使用計画 |
2012年度に積み残した都道府県アンケートのための郵送費、ヒアリングのための国内出張旅費、インターネット調査のための費用に加え、2013年度に予定している先駆的な海外リゾート開発の事例調査のための海外出張旅費などの使用を計画している。
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